俳句会|天穹誌作品|天穹俳句会

活動状況

平成30年3月


天穹俳句会 主宰詠


 包みしは福井新聞水仙来
 新巻鮭と聞けば由一の絵を思ふ
 腹は空つぽ乾鮭風のなすがまま
 開戦日ドアノブにまた静電気
  巣鴨地蔵通り 六句
 手水舎に銀杏落葉や地蔵尊
 寺師走霊験謝する句徒ひとり
 地蔵シール貼つて渡しぬ暦売
 越後屋に腰らくズボン十二月
 試飲して生姜湯を買ふ旧宿場
 人の波鯛焼くんも泳ぎたく
 賀状書く周年の賀の礼も添へ
 天気図の見える化かくも暴風雪
 水槽の泡に大海老年の暮
 歳晩の床屋サザンの歌嗄れ
 亡き数に月丘夢路年移る

天穹俳句会 風悠同人

 福田龍青   手術待ち
   淑気満つ平成平和三十年
   遠ざかる首都べうべうと霜日和
   読初や子を膝にして声合はす

 野間しげる  元日
   おつこれが卒寿の顔か初鏡
   妻は米寿の我は卒寿の雑煮餅
   老の春手相見せ合ひ笑ひけり

 安江利子   初雪
   アニメ見るごとき初雪てのひらに
   拾はれて柚子湯となりし一顆かな
   翼なきものの如くに鴨浮寝

 山口美智   小春
   極月や迷子の夫が派出所に
   筒抜けの夫婦の会話小春かな
   配線は迷路のごとし煤払

天穹俳句会 風悠同人

 籠田幸鳴   冬の晴
   一羽跳び陣の崩るる浮寝鳥
   功なくもちやんちやんこ着て膝に孫
   寒落暉山懐の深き甲斐

天穹俳句会 風尚同人

 落葉掃くおちばにもある反抗期   川手和枝
 朝出かな靴箱霜に遊ばせて     安達幸代
 はづし置く手套十指の癖さらす   米田由美子
 バスに乗る毛皮や客の落ち着かず  青木遵子
 電飾の街離れ住む聖夜かな     前橋竹之

天穹俳句会 風韻同人

 タオル掛けの捻子しめ直す年の暮  阿部栄子
 乾び反る歯朶にかそけき風の音   鈴木優子
 おほかたは由無しごとや日記買ふ  藤井祐喜

天穹俳句会 風霜同人

 信号を待てぬ人波街師走      細貝勝徳
 暦売時に香煙浴びながら      大平政弘
 快晴の空を拭きけり年用意     鴨川瑞音

天穹俳句会 心にひびく1句

 鈴虫は鈴振り拗ねてゐるわたし     立道すみ女
 選者:風悠作家            山口美智

 菊人形日毎に胸の膨らみぬ       久保田雅久
 選者:1月号「風尚」巻頭作家     青木遵子

 黄落や猫百態の写真展         土岐英子
 選者:1月号「風韻」巻頭作家     塚本一夫

 石榴の実落ちて空き家のまたひとつ   田中正隆
 選者:1月号「風霜」巻頭作家     岩澤由紀

 あけびたべひるはゆめみるヤマネたち  澤宗司朗 (小学1年)
 選者:1月号「花篝」巻頭作家     さいとう酔夢